マイクロスコープを用いた精密根管治療
こんにちは、くまざきデンタルクリニックです✨
今回はマイクロスコープを用いた精密根管治療についてご案内します😊
精密根管治療とは?
精密根管治療とは、従来肉眼で行っている根管治療を歯科用顕微鏡(マイクロスコープを用いて行う方法です。
肉眼では確認することが不可能な歯根の根管内を、マイクロスコープを用いて確認しながら治療することで、根管治療の成功率を上げることが可能であると報告されています。
歯根周囲の骨の吸収が大きく、保存が可能かどうか判断が難しいと思われたCT画像
従来のレントゲン画像は全てのものが影絵として一枚の平面に写し出されるため、根の先の病巣の大きさを詳しく調べることが困難です。そこで、CT撮影を行うことで、3次元的に様々な角度で確認し、根の先の病巣がどれほどの大きさを調べその歯が保存可能なのかどうかを診ていきます。

この写真は術前のCT画像です。
歯根の周囲に見られる黒くなっている部分は、細菌の感染により骨が吸収しています。根尖病巣と呼ばれるこの部分が大きいほど治る確率が下がると言われ、根管内の細菌数も多いことがほとんどです。
ここまでの吸収があると、歯根が破折してる可能性を考える必要があります。
歯根破折がなければ
病巣が大きかったとしても、歯根が破折(折れる)をしていなければ根管治療により治る可能性があると考えています。まずは、すでに装着されている被せ物やむし歯があればすべて取り除き、その上でマイクロスコープを用いて確認していきます。

根の中をマイクロスコープで確認し、歯根の破折は確認できなかったため、精密根管治療により歯を保存することとしました。
実際の治療中のマイクロスコープで確認した画像です。
奥歯の場合、いくつかの根管に分かれているため、すべての根管を丁寧に清掃していきます。

マイクロスコープを用いて高倍率で確認すると、1本の根管と思われていた部分が、途中から枝分かれして2本となっていました。
根管の形は全ての歯で異なっており、一つとして同じものは存在しません。CT画像と実際のマイクロスコープの画像を重ね合わせることで、全ての根管を清掃し、治療の成功率を上げることが可能となります。
今回は根の先が外部吸収により破壊されていました。こういった場合、通常の根管充填では緊密に充填することが難しく、バイオセラミック単体での根管充填を行うことで、成功率が高くなると報告されています。
緊密な根管充填を行った結果

3ヶ月経過後のCT画像です。
術前のCT画像と比較すると、歯根周囲の黒くなっていた部分の骨の回復を認めました😊
ここまで回復すれば長期的な安定期が期待できるため、被せ物を作製していきます。
今回のように根の先の病巣が大きい場合、保存するのかどうか判断が難しいことがあります。精密根管治療ですべての症例が治るわけではありませんが、くまざきデンタルクリニックでは可能な限りご自身の歯を残すことを目標としています。
ぜひ一度ご相談ください✨
今回行った治療は
治療内容:上顎第二大臼歯の精密根管治療
費用:精密根管治療大臼歯140,000円、CT撮影15,000円(自由診療・税込)
治療回数:精密根管治療3回
リスク:精密根管治療、従来の根管治療に関わらず、根管治療を受けた歯は歯根破折を起こすリスクがあります。
自由診療の精密根管治療を行なった歯に対して、保険診療の被せ物を作製することができないため、自由診療での被せ物を作製する必要があります。
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