こんにちは、くまざきデンタルクリニックです✨

今回の症例は銀歯の下に大きなむし歯ができてしまい、歯の神経を残してジルコニアによるセラミック修復を行なった症例です😊

大きな虫歯であったとしてもクラウンと呼ばれる歯を大きく削って歯の全てを覆ったものではなく、レジンセメントの接着力を最大限利用して、かむ面だけを部分的に削り接着させる “セラミックオーバーレイ”と呼ばれる方法で修復を行いました。

銀歯の下の虫歯

 

 

 

 

 

 

奥歯に装着された銀歯の下にむし歯ができていました。

銀歯を外してみると

 

 

 

 

 

 

このように内部にむし歯が広がっていました。

銀歯を装着した当初は、銀歯と自身の歯との間にセメントは介在していますが、

長い間使っているとそのセメントが流れ出てしまい、その隙間にむし歯の細菌が入り込むことで

銀歯の内部でむし歯が広がっていきます。

ラバーダム防湿とむし歯除去、歯の神経の保護

むし歯を取り除く前にラバーダム防湿と呼ばれる方法で、歯を保護し唾液が入らないようにします。

 

 

 

 

 

 

むし歯を染め出す液により、むし歯が青く染まっています。

この色を頼りにむし歯を取り除いていくと

 

 

 

 

 

 

赤く出血しているところが、一部歯の神経が見えています。

 

 

 

 

 

 

神経が見えているところは「バイオセラミック」と呼ばれる材料で保護を行います。

現時点ではこのバイオセラミックが神経を保護するのに最も適していると考えています。

神経を保護した後は、その周囲をコンポジットレジンと呼ばれる材料ですべて覆っていきます。

 

 

 

 

 

 

象牙質と呼ばれる歯の内部の部分をコンポジットレジンで覆い、その後型取りを行なっていきます。

むし歯が大きかったとしても、すべて削ってクラウンにするわけではなく、接着力を最大限利用して自身の健全な歯も最大限残すことが可能な、「セラミックオーバーレイ」と呼ばれる方法で修復を行なっていきます。

セラミックオーバーレイの装着

まずはラバーダム防湿を行い、歯を孤立させることで唾液や呼気中に含まれる湿気を遮断します。

 

 

 

 

 

このようにセラミックをセメント装着した後には、歯とセラミックの隙間のセメントも完全に固めるために、ゲル状の薬剤を塗布し

 

 

 

 

 

 

光を当ててセメントを完全に硬化させます。

 

 

 

 

 

 

装着後の写真です。

今回はジルコニアと呼ばれるセラミックでオーバーレイ修復を行なっています。

クラウンとは異なり自身の歯の多くを残しているため、その境目の色の違いは出ますが、奥歯の場合気にならないことがほとんどです。

また、最近の研究報告ではジルコニアは反対側の歯に与えるダメージが少ないことが報告されています。

従来クラウンとなり大きく自身の歯を削っていたものが、セラミック修復であれば最小限に歯を削ることで治療を行うことが可能となってきました。歯を残すことは、歯の寿命にも影響してくるためとても良い治療だと考えています😊

 

今回行った治療は

治療内容：銀歯を外してむし歯除去、セラミックオーバーレイの装着

費用：1歯132,000円を2歯分（自由診療・税込）

治療回数：2回

リスク：強い力がかかった時にセラミックの一部が破損する、または外れる可能性があります。

 

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